正しく「色」を判断するときに知らなくてはいけないこと

色が気に入って買った服。自宅で見てみると色が違って見えた。
色鮮やかで美味しそうなお肉。でも買って帰ると色がくすんでいる。
そんな経験ありませんか?

それは照明色が変わったからです。
じつは色は照らしている光が変化すると正しく見極めることができなくなるのです。

太陽光は時間とともに色が変わるため、
正確な色を判断するときは晴天時の昼前後に
北窓から入る光で見ると良い。

照明光の僅かな色味で色の判断を間違える現象は太陽光でも起こります。夕方であればすべてのものが赤く染まることは誰でも知っていますがそういう話ではなく、実は日中も刻々と光の色が変化しているのです。

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このためデザイナーや塗料メーカーの技術者など色に関わる仕事をしている人達には、「どんな色の光の元で色を確認するか」という取り決めが必要になります。これを怠ると「指定した色が違う」「色サンプルにキッチリ合わせたのに違うと言われた」というトラブルを引き起こすのです。

その基準が晴天時の昼前後に北窓から入ってくる光「北窓昼光」なのです。

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この環境で色を確認することで正しい判断が出来ます。

もし色の打ち合わせで「今日は雨が降っているから色の確認が出来ない」「もうすぐ夕方だから明日の昼に確認させて」という会話があったときは、「何ふざけたこと言ってるんだコイツは!!」と憤慨してはいけません。色の確認を正確にするためには必要なことなのです。

しかし晴天の昼間しか確認が出来ないととてもでは無いですが仕事が滞ります。現在では色確認用照明ブースというものも存在します。また日中の太陽光に近いスペクトルを持った演色性の高い蛍光灯もありますのでそれを利用するというのも手です。ただし双方ともちょっといいお値段がしますが、キチンと色を判断したいならオススメです。

この「日中の北向きの窓からの光」という考え方は、実ははるか昔の芸術の現場で始まったものです。一枚の絵画を描き上げるのに数ヶ月から数年かかりますので、一定の色味の光でないと一貫した彩色が出来ないのです。このため著名な画家のアトリエは北側だけに大きな窓が作られています。彼らは分光計などない時代にもかかわらず、それが安定した色を判断できる環境だと感覚で知っていたのです。さすがですね。

知識として覚えておこう。

太陽光は時間とともに色が変わるため、
正確な色を判断するときは晴天時の昼前後に
北窓から入る光で見ると良い。

色確認前に光源をチェックするようになると一人前。

余り普段の生活では必要ない話ですが、こういったことを知っておくと冒頭の「家に帰ってみたら色がなんか違う!騙された!!」というトラブルも納得がいくと思います。お店がどんな照明を使っているか気にして買い物をするとそんな嫌な経験も減らせるでしょう。

お店で「ちょっと別の光で見てみていいかな」と言うと「むむ!?この人出来る」と接客態度がガラリと変わったりします。面白いので試してみましょう。

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