美味しさを逃がさない上手な塩抜きのコツ

「甘塩を買ったつもりなのに塩辛すぎる!」
そんな経験よくありますよね。

鮭や鱈には甘塩、中塩、辛塩と塩加減の区別がありますが実際の塩分量はまちまちです。
塩がきついものは塩抜きをして美味しくいただきましょう。

ただし塩抜きには忘れてはいけないコツがあります。

塩抜きは真水ではなく
薄い塩水を使ったほうが
美味しくなる。

塩を抜きたいのに塩水を使うというのはちょっとおかしな話ですよね。
これはどういうことでしょうか?

日本では古来から塩蔵加工という手法で海産物を保存してきました。これにより海から遠い山岳地帯でも海産物を食べることが出来るようになったという先人の知恵なのです。
この塩蔵加工の手法とともに発達したのが塩抜きの技法です。和食では「呼び塩」「迎え塩」と呼ばれ、古来より塩を使って塩抜きをすると美味しくなることを経験的に知っていたのです。

ではまず、なぜ塩抜きが出来るのでしょうか?

これは浸透という現象がうまく活用されているのです。
浸透というのは水と塩水を半透膜で隔てると水は塩水側に移動するというものです。

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すなわちこれを魚の塩抜きに当てはめると、塩蔵加工された魚の細胞に真水が染みこんでいき塩分を含んだ水が流れ出るというわけです。
であれば薄い塩水を使うより真水を使ったほうが塩抜きの効率は良いはずです。なぜ敢えて塩水を使うのでしょうか?

真水でも塩抜きはできますが、塩分と一緒に旨味成分も流れでてしまい、さらに身が真水を多く含むため水っぽくなるのです。
肉や魚を焼くときに塩をパラパラと振るように塩は素材の味を引き立てる名脇役です。塩を抜き過ぎると味気なくなってしまうのです。

すなわち、先ほどの図に当てはめると濃い塩水と薄い塩水でゆっくりと浸透させるということです。

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塩抜きという言葉通りに「塩を完全に抜く」のではなく、「良いあんばいに塩を減らす」というのが美味しく食べるコツなのです。

塩蔵加工品は数の子、鮭、鱈など海産物が多いですが、塩漬けされたベーコンや梅干し・漬物の塩分調整などにもこの「呼び塩」は活用できます。是非試してみてください。

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せっかく受け継いている先人の知恵です。

塩抜きは真水ではなく
薄い塩水を使ったほうが
美味しくなる。

活用して美味しい食卓を。

「よいあんばいですな」という言葉がありますが、「あんばい」は漢字にすると「案配」や「按配」という字が当てられていますが「塩梅」とも書きます。これはもともと良い塩加減・酢加減という意味です。現在ではそれぞれの漢字の意味が混ざり合い「味加減が良い」「物事の調子が良い・具合が良い」という意味で使われています。
ただし丁度良い塩加減というのは難しく、何をもってよい塩梅とするかは個人差があります。

寒干し鱈という塩漬けされたタラの干物がありますが、それを塩抜きをせずにそのまま焼いて酒のつまみにしていた時期がありました。強烈に塩辛いつまみですが、当時は焼酎やウォッカのような強い酒に合う「よい塩梅」だと考えていたのです。

明らかに塩分過剰摂取なので、そんなことを続けていたら高血圧待ったなしです。
案の定、最近は血圧が上がり気味なので控えてはいるのですが。

魚の塩抜きのように風呂で塩抜きができないものだろうか。

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